部屋に行く前に、作ってきた陽の誕生日プレゼントを渡す。 「なにこれ?」 「お誕生日おめでとう。 本当はアクセサリーとか……」 「ありがとな! スゲー嬉しい!!」 いつものキリッとした顔が崩れた。 まるで子どものように無邪気に笑う。 「本当にありがとな! またあとで」 「こんなものしかあげられなくてごめんね」 「いや、他のどんなプレゼントより嬉しかった」