「でも、そうだよね……。あたしがはやまってるだけなのかも……」
「由美?」
トーンの下がった由美。
おとなしくなった由美を見つめると、寂しそうに笑った。
「颯汰には、心の底からあたしに触れたいって思ってもらいたいの」
「焦らなくても颯汰くんは由美ちゃんを見てるよ」
「あたしもそう思う。陽とおなじじゃない?」
「そうなのかな?」
「颯汰くんも由美が大切なんだよ? あたしはそう思う」
あたしと奈菜を交互に見て明るさを取り戻した由美。
よかった。
きっと、颯汰くんも陽と同じなんだと思う。
優しさなんだろう……。
ガールズトークをたくさんしたあたしたち。
こういう時になんでも話せる。
親友ってすごくあたたかいね……。
買い物も終わり、それぞれ家の方向に向かっていった。
奈菜と由美は同じ方向で、あたしはひとり夜道を歩いた。
月明かりがアスファルトを照らす。
寒くて……地面がキラキラして見えた。
ふと気づくと、あの夏の向日葵畑のところを通りかかっていた。
また違う景色。
陽は何してるのかな?
そう考えると無性に陽に会いたくなった。
だけどこんな時間からは迷惑だから……。
あたしは足早に家に帰った。

