1年を彩った葉が散って行く


そして……
春の準備をはじめる季節……冬



優と距離を置き始めてから4ヶ月が経とうとしていた。
友だちを失うつらさ……もう、いっぱいいっぱいだった。




「おーい」


「あ……なに?」


「なんか、最近ずっとじゃね?」


「なにが?」


「……なんでも」




陽といても、なにをしていてもあたしは……
本当の愛情の意味を考えていた。

その人のためにできることをするだけが、本当の愛情なの?





「陽……」


「ん?」


「本当の愛情ってなんだと思う?」


「本当の愛情かぁ……」




空を見上げながら陽は考えている。

だけどすぐに思いついたようで、キレイな顔で明るく笑った。
その笑顔があたしの気持ちを軽くする。




「そんなん、決まってんじゃん」


「なに?」


「相手のためにしてやることをするだけ! それ以外なんかあんの?」




気の合う陽と優。
それもそう……。だから、考えも似ている

……いや、同じなんだ。


陽と優の考え方は根本的に同じだった。

本当の愛情の意味……
それ以外にはないのかな?




「じゃあ、絢はなんだと思うわけ?」


「わかんない……。だから、陽に聞いたの」


「難しく考えなくてもそのうちわかんだろ」




真剣に答えてくれた

説得力がある……。
陽の瞳が答えを意味していた。