あたしが陽に尋ねると、陽はしばらくぼんやりしたままだったけど、ゴールを見つめているうちに頭がしゃきっとしてきたのか元気に言った。





「やる!!」





よかった……。

やっと陽の目も覚めて2on2を始めた。
バスケになると、陽の瞳は宇宙のことを語る時みたいに輝く。

ハツラツとしている陽の姿はかっこいい。





「スカッとするな!!」


「うん!」





1試合終えて、あたしたちは休憩することにした。

由美も颯太くんもバスケ……上手い。


あたしはバスケットコートの横のベンチに座る。
由美と颯太くんは一緒に、すぐ近くのバッティングをしに行った。

その様子を眺めていると……。





「おつかれ」


「……陽」


「お前、バスケ下手だな」





陽はあたしをからかいながら、ミルクティと極上スマイルをくれた。





「ありがとう」




そう言って、ミルクティを受け取ろうと伸ばした手を、すぐに陽につかまれた。




「ばーか。油断してんじゃねぇよ」


「……っ」


「んな顔すんな……」




顔を赤く染めると、陽がいたずらっぽく笑って……
そっと唇が重なった……。

陽のキスはいつも、すごく優しい……。