今思うと、あの時陽の家に行かなかったら……
陽のすべてを知ることができなくて、
陽の悲しみ、苦しみ、孤独もわかってあげられなっかた……。

もし、陽の全てを知らなかったら……

運命は変わっていたのかもしれない。





「絢!!」


「由美!? どうしたの~?」


「颯汰に告白したの!」


「え~!? それで……どうなったの?!」


「OKもらったよ」


「ホント!? よかったね!」


「今度、Wデートしよ!」


「楽しみ!!」






Wデート……。


あたしが憧れていたこと。
あたしが大好きな親友と、大好きな彼と……やってみたかったこと。

由美や陽と出会ってできるようになった。


由美たちは“夢”をかなえてくれる天使だね。







「いいなぁ……。絢や由美ちゃんは……」







奈菜はうらやましそうにボソッとあたしたちに言った。







「「なんで?」」






由美とあたしの言葉はかぶり、ふたりで首を傾げた。






「だって、パートナーいないのあたしだけ……」


「ねぇ、奈菜は優でしょ?」