「……けど……握ったらもう……離さねぇよ?」 いたずらっぽい笑顔は、またあたしの心を奪っていく。 握った陽の手は…… 驚くくらい冷たくて、ヒンヤリしていた。 でも、不思議とあたたかさを感じた。 そして、ゆっくり……唇が重なる。 手と正反対の体温。 熱い唇……。 とても優しいキスだった―――…。