タンタンタンっ


郁人さんを起こしに行くために、階段を上る。

…あ、エプロン着たまま来ちゃった。

まぁ、いっか。


それにしても智愛ちゃんったら、すごく強引だったなー。

まだ7時30分なのに、仕事に遅れるから芹那が行って!って…。


ガチャッ


郁人さんの部屋に入る。

モノクロで統一された空間に響く郁人さんの寝息。


本当にまだ寝てる…。


郁人さんが寝ているベッドの前まで行って、郁人さんを見つめる。

寝顔も綺麗――

色気あるよね、郁人さんって。

大人の男性って、感じで。

――っと、いけないいけない。

ちゃんと郁人さんを起こさないと。


「郁人さん、朝です。起きてください。朝ですよ?」

『zzz......』

「ホントに起きないんだ…。郁人さん!朝ですよ、起きてください!」


未だ気持ちよく寝ている郁人さんの体を揺すってみた。