『じゃぁ、住所も知られてるんじゃ…?』
「なん、で…分かる、の…?」
『クスッ…俺はそういうストーカー何十人も経験してるから。安心して、俺が何とかする。』
「…ッ…ぁりがとぅ…ッ」
いくとさんがいて、心強いと思った。
いくとさんに言って良かった――…。
『家も知られてるとなると――…芹那ちゃん家は危険だな。芹那ちゃん、今からは、全部俺に任せてほしいんだ。』
「え…?」
『俺の言うことも聞いてほしい。絶対、悪いようにはしなから。』
「でっ、でも…ッ…いくとさんに迷惑が――」
『何言ってんの。迷惑なんかじゃないよ、芹那ちゃんだもん。安心して。ね?』
いくとさんの優しい笑顔。
この人になら――…私のすべてを託しても良い、
そう思えたから――…
「……ょろしく、おねがいします…――」
いくとさんに全てを託した。

