やっぱり、見た目じゃ中身までは分からないなって、改めて感じた。


「私、思うんです。…音海さんには、私の助手なんかもったいないって。」

『え…?』


いくら探偵としての仕事だからって、せっかく踏み入れたエステティシャンの仕事。

音海さんはもう、一通りこなせるようになってるし…自分のモノにしても、良いと思う。


「エステティシャンの資格、取ってみてはどうですか?」

『――え?』


私がこんな事言ったら、音海さんは心底驚いていた。

そんなに驚く事かなぁ…?


「今の仕事が本業じゃないにしても、仕事は仕事です。このまま私の助手であっても…もう、音海さんが私から学ぶものはないと思うんです。だから、資格を取って、本当の――」

『ちょっ、ちょっと待ってください!』


音海さんの慌てた声に話を止めると、音海さんは気まずそうな顔をした。