――そして、無事に家に帰った私。

智愛ちゃんはこれからまた仕事があるからと、帰ってきてすぐに出て行ってしまった。

だから、今家には私一人。


「あ、郁人さんに連絡…。」


テレビを見ていた時、今日の朝のやりとりを思い出して、携帯電話をポケットから取り出した。

アドレス帳から郁人さんの名前を出して、発信ボタンを押した。


『――芹那ちゃん!?』

「郁人さん…。」


郁人さんは、コール2回目で電話に出た。

あまりにも早すぎる対応に、そこまで心配させちゃったのかな、となんだか申し訳なくなる。


『大丈夫だった…!?』

「はい。なんとか…。」

『じゃぁ、上手くいったんだね?』

「はい。」

『――良かったぁー…。』


電話越しの、郁人さんの声が心地いい。

安心するなぁ…郁人さんの声。

妙にドキドキする時もあるけど。