って言っても

テラスに紫乃いねぇし


「俺…自信無ぇ…」

俺は紫乃を探すために校舎の中に来ていた



「紫乃なら…上にいるよ」

顔を上げると目の前に蒼がいた


「蒼…俺自信無い」


「そう…着いてきて」


そう言って蒼は屋上に続く階段を上がっていった


「ちょ、蒼待てよっ」


意味わかんねぇ


だってそうだろ?


俺は自信無いって言ったのに…
着いてきてだって?


意味わかんねぇよ




「…静かにしてて…」


蒼は一度微笑んで屋上に出た


蒼が出た先には
蒼に背を向ける紫乃がいた。


「なにいってるかわかんねぇー…」


多分紫乃はまだ喋ってる

なのに蒼は
紫乃に背を向けて黙ってこっちに帰ってきた


「すぐわかるから…行ってみれば?」


そう言って
俺の背中を押し
屋上に出させた



「じゃん…ッ…バカだよ…私ッ…好きなのに…告白されてるあの中に好きな…黒斗が居るのにッ…」

紫乃が泣いてる

誰が泣かしたんだよ

ていうかそんなことじゃねぇよ!


紫乃が俺を好き?

嘘だろ?


現実か?



「ほんっと…バカだよな…(笑)」


「黒斗っ!?」

バカだよ

俺がな。


俺が泣かしてたのか


「バカだよバカ。」

こっちを振り向いた紫乃。
驚いてる


「な、なにしてんの!?」


驚きたいのはこっちだっての!

超嬉しいんだよ…


でもいきなり
告白タイム作るし!


「え?別に…好きなやつに告白されないと意味ないし?」


そうだよ


俺は

お前に告白されなきゃ意味ねぇもん


「黒斗…好きな子いるんだ…」


は?

こいつ勘違いしてる…(笑)