あたしと向かい合うように、大森はあぐらをかいた。 こういうとき、大森は何も言わない。 大丈夫?とか、心配の言葉もないし、気にすんなとか、励ます言葉もないし、良いアドバイスするわけでもない。 でもそれがあたしにはかえって良いって、大森はわかってる。 ただあたしが泣いてるときに、大森はどんなときでも絶対あたしを1人にしない。 目をそらさないでいる。 あたしが話すまで待ってる。 あたしが話してるときは、黙って聞いてて、話し終わったら大森らしいコメントをする。