「帰ろ」 大森は、あたしの手を握った。 1ヶ月付き合ったことあったのに、手も繋いでなかったあたしたち。 「うん。帰ろっか」 あたしは大森の手を握り返した。 「離さないかんな~」 柄にもなく大森がそんな事を言った。 「離れろって言われても離れませんけど、なにか~?」 あたし達は笑った。 あんまりいちゃいちゃしないほうが、あたしたちらしい。