少し不思議な女の子だ。 そして、とても悲しい過去の、悲しい現実の持ち主だ。 しかし、急にいなくなったときは少しショックだった。 きっとあの日の話を外から聞いていたんだと思うけど、出来るなら頼ってほしかった。 もっと、不安なことや心に溜めてることを話してほしかった。 急にいなくなった姉貴とレナちゃんが、かぶってしまったから。 俺と並行して走るヒサを横目に見る。 その目はとても真っ直ぐで不安の色など全くなかった。