あれから1週間が経った今も美紀に対するイジメは続いていた


それどころかイジメは酷くなっていた



最初は暴言や教科書とかを捨てていただけだったけど
今はそれに加え、暴力もふるっていた






今日もそんな一日が始まろうとしていた



私が教室にはいると既に美紀はクラスのみんなからイジメられていた



『やめてよっ。いたい!』

必死にイジメを止めようと美紀は声を出すけど逆効果


クラスのみんなはよりいっそう激しく暴力をふるう


『やめねぇーから。つーかまじキモい。なんで学校くんだよ』

剛志は笑いながら言った

それに続き、剛志の友達の翔太もしゃべりだす


『お前嫌われてんのわかんねぇーの?てめぇの顔見るだけで鳥肌立つんだけど』





こんな酷いこと言われてもめげない美紀が少し凄いと思ってしまった



『美紀にも友達くらいいるもん!……ねぇ、柚と奈緒!』


そう言うと美紀は私て奈緒の方を見た


私は急に言われたのでオドオドしていた




『助けてよ2人とも。友達でしょ?』


美紀は助けを求めてきた



できるなら助けてあげたい
痛そうだし辛いはずだから…




でも私を無視してたし
こんな時だけ『友達』って言われても…



迷っている私を見かねたのか奈緒は言った


『は?あんた柚に無視したりしよったのに『友達』とか言うんだ。
都合良すぎじゃない?
私もう気分屋のあんたに振り回されたくないんだよね〜。
柚もそう思ってるよ。』



その言葉を突き付けられた美紀は一瞬ビックリした顔を浮かべた

まさかこんなことを言われるとは思ってもみなかったんだろう





『なによ…。サイテー!裏切り者っ!』

美紀は大きな声で叫んだ



裏切り者



この言葉に少し傷ついた

でも私以上に傷ついたのは美紀なのかもしれない






『いやいや、サイテーなのはてめぇの方だから。楠木の事無視してたんだろ?』

『裏切り者もお前だろ』


剛志と翔太の言葉





『裏切り者は消えろ』




剛志が低い声で言ったその言葉






美紀はうっすら涙を浮かべ私を睨みつけると教室を出ていった