ちゅんちゅんと小鳥の囀ずる声が聞こえた。
うっすらと目を開ければ同時に
覚醒してくる意識。

ツンと刺すような冷気は容赦なく私の頬を刺し、私はもぞもぞと姿勢を横向きからあおむけにかえた。


「――――………、……っ」


視界に飛び込んでくる天井は見慣れない物で、夢から覚めてもこのままだと言う現実に私は再度目を閉じた。

そうだ、あの後私はすべてを高杉さん逹に話した。

あそこに立っていたいきさつ、何故時を渡ったのか私にはとんと検討がつかない、ということも。

あのとき、私が話終える頃にはもう深夜で。
すぐに解散になって、私はこの部屋に通された訳だけれども。

……そっか、私はすぐに寝れたのか。


多分、色々な事を目の当たりにして疲れたのもあるんだろうな。

ふと、頬に温もりを感じた。
とても温かくて、――……いきなりだったにも関わらずつい一瞬だけその温もりを身体中で感じた。

何かを救うように動いた温もりはすぐに消えてしまって。

私はゆっくりと、目一杯の時間をかけて瞼を開いた。


「……はよ、朔。良く眠れたようで何よりだ――……怖い夢、見なかったか?」


そこには、私を覗くようにして見る高杉さんがいた。