はだかの王子さま

 わたし、自分のお母さん知らないけど。

 多分、こんな感じかなって、い~や~さ~れ~る~♪

 わたしはほっとして、美有希に抱っこ……もとい、ハグしてもらって、決心した。

「わたしの誕生日には、美有希を招待する!」

 そう、はっきり言えば、賢介は困った顔をした。

「だから、それは、師匠がダメだって……!」

「わたし、お父さんから、なんにも聞いてないもん!」

 美有希は、さっき、誕生日に、行ってあげようか、って言ってくれたし!

 迷惑……じゃないよね?

 恐る恐る、美有希の方をちらっと見たら。

 彼女は、しょうがないわねって呆れてたけど、それでも笑ってピースしてくれた。



 うん、決まり!!



「星羅も、お父~さんも、賢介も!
 凄いお節介のしすぎなのよ!
 誕生日なんて、それだけオトナに近づくってことじゃない!
 自分のことは、自分で決めるから、ほっといてよね!」