はだかの王子さま

「……そんなめちゃくちゃなこと……一体、だれがやったっていうのよっ!」

 最初に0が言った通り。

 古く、そして大きな話に目を回しかけて、呟いたわたしに。

 0の話を静かに聞いていた星羅が言った。

「……覇王、だ」

『ああ、その通りだ』

 星羅の言葉に、0がうなづいた。

『覇王の剣が大陸を地球と切り離した。
 そして、覇王が大陸をこことは別の空間に、固定し……』

「まてまてまて、まっって!」

 星羅と、0は、すごく真剣な顔をして、話をしていたけど!

 0の話の腰を折って、止めた。

 だって!

「今、大陸の話をしてるんだよね?
 中国や、ヨーロッパがのってるユーラシア大陸みたいな、でっかい、土地の!?」

『そうだ』

「そんな、だだっ広い地面を人が一人で……ううん。
 その剣を合わせても、たった二人で。
 そんな簡単に切ったりどっかにやったりできるワケないじゃない!」

 スポンジ・ケーキを切って、中にクリームを入れる作業をしてるワケじゃあるまいし!

 まだ、地殻変動で、一晩で沈んだって方が信じられる。