はだかの王子さま

 0は、語る。

 星羅が何をどれだけ知っているか、判らないからって前置きして。

 全く何も判ってないわたし向けに、最初から。

 ……いわく。

 今から一万数千年前。

 世界は、現在、地球上で普通に使っている化石燃料……石油とか、天然ガスとかとは全く違う『グラウェ』というエネルギー源を使って、別の文明を作ってた。

 化石燃料が金属など『物質』のみに影響与えるのに対し。

 グラウェ・エネルギーは『物質』だけでなく『空間』や『生命』、『魂』とかにも影響を与えることができるらしい。

 しかも、それは、世界の何箇所かにある『泉』から吹きあがり、空気に混ざって存在しているから、わざわざ地面を掘る必要もない。

 グラウェの制御には、向き不向きな人間がいて、大きなことをするには多少才能がいる。

 けれども、日常生活を便利に送るぐらいの力だったら。

 大抵の人間がある程度練習すれば『生命』や『魂』に反応する特性を生かすコトが出来た。

 つまり。

 他の道具がなくても、ヒトが『言語』を交えて強く集中するだけで使える、お手軽なエネルギーだったようだ。

 まるで、呪文を唱えると、思い道理にいろんなことが出来る『魔法』みたいに。

 当然。

 そんなに簡単に使えるエネルギーなら、と。

 みんながこぞって使いまくり……世界のグラウェは、その発見から、数千年たたずに、枯れ果ててしまう危機にあった。