だって、星羅は夜中、ずっと高かった熱が、ようやく冷めて、眠っているんだもん。

 朝になり。

 ささやいても起きないのは、やっぱり、調子が戻ってないんだろうな。

 今日、四月二十八日は、土曜日だから、学校も休みで、他に何の予定もない以上。

 星羅を起こすことなんて、出来ないよね?

 こっちの都合は、星羅に抱きしめられて切ない自分のカラダをちょっと、もてあましちゃってるだけだし。

 昨日の夜は、結局。

 0と一緒にむいたリンゴぐらいしか食べてなくて、お腹が減っていることぐらいだもん。

 がまん、がま~~んっ。

 とか、思ってた。

 やっぱり、人肌って純粋に気持ち良かったし。

 なんだか、わたしの方が上がって来た、エロい熱が渦巻いてたけれど。

 火照るナニかをなだめてすかし。

 星羅を起こさないように、わたしはもう一度、眠るために、目を閉じた。

 その時、だった。

 今の、今まで眠ってると思ってた星羅が、ささやいたのは。

「……もしかして、あんた。
 このオレに欲情してる?」

「えっ……!」

 よ……っ!

 欲情って、アナタ。

 星羅がそんなこと言うなんて信じられない……!