「“好き好き勇希様へ”?
ハイ、落としたよ
いいよなぁ。イサは!!
毎日30枚くらい貰ってさ!!!
俺は貰えても、20枚」

「龍・・・」

こいつは、

水瀬 龍斗
(みずせ りょうと)

中学からの幼馴染ってやつ

で、クラスメート

でも、ウルサイし

あまり好きじゃない

「ね~、ね~、イサっ!
今日も全部に返事書くの?」

「だったら、何?
うちは、部活やってねぇし
(部費払えなくて)
お前とか他の奴らと違って
ゲームとかも持ってないから超暇なの!
龍にはカンケーねぇだろ」

龍は“イサが冷たいよぅ”と

泣きマネをしているが

一緒にいるとコッチが恥ずかしいから

毎回スルー

さて、と

教室までの廊下・・・

休み時間はスゲー厳しい

しかも、うちのクラスは一番奥のA組

チャイムが鳴るまで隠れていようか・・

でもなぁ~、今のうちに駆け抜けときゃ

なんとかなるカモしれないし・・・

う~~ん、どうしようか

とりあえず精神を落ち着かせよう

「何ウロチョロしてんねん」

「ぅわッ!」

ビビったぁ・・海里かよ

コイツは

唐島 海里
(からとう かいり)

関西弁の女好きで、長身

イケメン男子・・モテ男だ

コイツもクラスメート

「人が落ち着こうとしてるときに
話しかけ」

「自分、そろそろ慣れたらろや
俺は3秒で慣れたで?」