「姫、どうぞ私のキスでお目覚め下さい。」

『王子は白雪姫にキスを…。』

「ダメ~!
やっぱり出来なぁ~い!」

そう言って私は、一真君を突き飛ばした。

「うわっ!」

一真君が少しよろける。

「これじゃあ、練習にならないよぉ~。」

委員長が言う。

しょうがないじゃん!

告られたんだから…。

なんて言えない…。

「練習なんだからさ、別に本当にしなくていいから…。
スパッとしちゃってよ。」

ちょっと待って!

「本番は本当にするの!?」