色々と早口で喋ったから
息がはぁはぁ言ってる…
でも、これで
甘利ちゃんの中の何かが
変わればいいなと思う。
「ありがとね。小麦ちゃん」
「……なんか、ごめん…」
偉そうな事をたくさん言っちゃった…
「あたし、ちょっと頑張ってみようかなぁー」
え?
「それがいいと思う!」
何も言わないで
実は紬も好きだったなんて
事があったら、もったいない。
三角関係って複雑…
私はどっちにも
幸せになって欲しいけどなぁ…
「あ、そうそう」
甘利ちゃんはニヤニヤしながら
「蓮太がね、
『なんで俺だけ“さん”なんだ』って。
あたしとか、慶とかは
“くん”とか“ちゃん”なのにって」
え?
蓮さんがそんな事を…
これって
ヤキモチってやつ?
「……それは…」
ヤキモチなのかを
聞きたかったけど、
そんな訳ないと思ったからやめとこう。
「蓮太も“くん”で読んであげれば?」
蓮くん……
ムリムリ!
恥ずかしい!
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