甘利ちゃんは悲しそうな
顔をしながら言った。
夕日のせいで
もっと悲しそうに見える
「そんなこと、ないよっ!」
とっさに出た言葉。
自分の声の大きさに
びっくりする。
「お兄ちゃん、言ってたよ!
『甘利は美人で偉い』って!」
紬は帰ってきたとき
こっそりと私に、
『甘利、美人になったな。
気が利くし、偉いなぁ。
若いのに。』
と。
「私なんかにこんな事
言われたくないかもしれないけど
ちゃんと告白しなよ!」
恋か恋じゃないかも
分からないやつが
偉そうな事言うな、って
自分で言ってて思った。
「私が協力する!」
あー、
ごめん!慶くん…
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