あたしはリビングに行く。


蓮太がパンを食べていた。




「なにムッとしてんの！」



「いや、別に……」




「あたしも食べよーと」




あたしはキッチンでパンを焼く。




「あのさぁ！」




いきなり、
蓮太が大きい声を出した。



「なに！びっくりしたぁー」




「……………なんでかな。」




「……は？」




「なんで、俺だけ“蓮さん”なんだろう……」




コイツ、中学生かっ！




「……小麦ちゃんのこと？」




蓮太は黙って頷く。



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