俺が小麦を好きになったのは
高校に入学してすぐ。


すごい些細な事だった。





………―――――






『あらたー、英語の教科書貸してくんない?』




珍しいと思えば教科書か。



『なごみ?とか言う奴に借りろよ。』



『和のクラス、今日英語ないもん。』



『しょーがねーなー。』




俺、優しいから。




『ん。綺麗に使えよ?』




『サンキュー!さすが新さん!』




小麦は教室を出て行こうとした所で……




『あ!!

あのさー、誕生日何が欲しい?』




『……え?』




意外…。

小麦が俺の誕生日を覚えてるとは…



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