「………な…んで…?」 なんで、いるの? どうして分かったの? いつ帰ってきたの? 聞きたいことはたくさんある。 けど、今出てくるのは 嬉しい涙だけ。 「ただいま、小麦。」 25歳の蓮さんは 変わらずかっこよかった。 「……おかえりなさい」 「まったく、 相変わらず泣き虫だな。」 ハハハと笑う蓮さん。 「……ちょっと、待ってて! もう終わるから!」 私は急いで本を棚にしまい、 バイトをあがる。 .