笑顔で言うつもりだった。


かっこ悪い……私……。




私は
涙でぐちゃぐちゃだけど笑顔を作り、




「…遠距離でも大丈夫!

 私はずっと
 蓮さんが好きだから大丈夫!

 だからいっ………」







――――ガバッ








「……れ…んさ…ん…」







「……ありがとう、小麦」



蓮さんは私を抱きしめながら言った。





私も蓮さんを抱きしめる。




涙は溢れてくる。







「……俺、絶対帰ってくる。」






「……うん」


蓮さんの腕の中で頷く。






蓮さんは私から体を離し、
私の涙を手で拭った。






「大丈夫、北海道だって
 同じ日本だ。

 会おうと思えば会える。」



「……絶対会いに行く。」


遠距離になんか
負けるものか。








「………小麦?」




「なに?」







蓮さんは私にキスをする。










「愛してる。」









その言葉にまた、
涙が溢れた。



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