小麦はずっと楽しそうに
俺に話をしてくれる。


友達の話、家族の話、

家族の話の半分が
紬くんの悪口だったけど…



「お兄ちゃんはウザい!」

ばっかりだった。



俺はそれを聞いて
また違う小麦を見れた気がして…


なんか幸せだな。


初めて好きな人が
好きと言ってくれた。




「私、お母さんのことが
 あってから、
 絶対決めてる事があるんです」



「決めてること?」




小麦は「はい」と頷いた。



「絶対、自分の家族には
 幸せにするんです。」




小麦は幸せそうに笑った。



「自分の家族?」




「はい。
 旦那さんとか、子供とか。」




「え?」




小麦は何食わぬ顔で続ける。




「蓮さんの家族にあって、
 もっと
 その気持ちが強くなりました」




それって、
深く考えたら、プロポーズ
じゃないのか…?




「………ふふっ」



「え!なんで笑うんですか!」






俺はそっとキスをする。



「///////」



また赤くなる小麦。




「ありがとう、小麦」




いつか幸せにしてくれよ?



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