部屋に帰っても

まだ蓮さんの温もりが
残っていた。



男の人って
あんなにいい匂いするんだ…


暖かくて、
体がかたくて、大きくて…



それより、


「ずっと傍にいてあげる」


って……




「///////」




一人で思い出して
顔が赤くなる。





「……すごい嬉しい」




私はベッドで跳びはねる。




―――――ガチャ




「!!!!!!!!!!」




「何してんだ、お前。」




「お兄ちゃん!」





ったく、この人は……


ノック位しろ!





「一人で……ぷぷぷ…

 恥ずかしい…」




「うるさいっ!」




「なんだ、元気そうじゃん。」




え?




「嫌な事

 思い出したっぽかったからさ」




「お兄ちゃん……」




お兄ちゃんは私の頭を
くしゃっと撫でて




「あんま気にすんな?

 俺と父さんは、

 小麦のせいなんて
 思ってねーし

 小麦の事は大好きだかんな」




私はまた涙が出てくる。



お兄ちゃんから
こんな言葉がでてくるんて…




「………うー…

 ありがとう、お兄ちゃん…」




「………まぁ、

 もうちょっと
 色っぽくなってくれたら
 良いんだけどな」





やっぱり、
お兄ちゃんはお兄ちゃんだ…



でも、
これが優しさなのも知ってるよ?




「………ありがとう。」



私は怒らないで、笑った。



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