「……おっ…璃麻っ」

そして目覚めた時

映ったのは…

「近い。櫂兎」

滅茶苦茶近い櫂兎だった。

「璃麻ー‼

目覚めてもドSぶりは健在だな‼」

嬉しくない言葉を残し

ユウと抱き合う。

「ユウ――――‼‼

目覚ましたんだよ‼‼

璃麻が、目覚ましたっ‼」

「分かってるって。

しっかり見えてるよ。

……おかえり。璃麻」

「ただいま」

そう言ってユウは

あたしの頭をなでる。

起き上がろうとしたけど…

「っつ…」

全身に痛みが走って

起き上がることができない。

「まだ無理だよ、璃麻。

全身殴られたんだ。

まだ安静にしてないとね」

「マジかぁ…」