次の日の朝。

微妙に眠りについていたあたしの耳に

ものすごい音のバイク音が

聞こえた。

「ユウ‼‼櫂兎‼」

そう呼びかけた瞬間

「暴螺来たか!?」

「やっとかよ…」

そう言う2人のつぶやきが

聞こえた。

「とりあえずあたしが行く。

お前らは後で来い。」

「璃麻!?」

「そんな簡単には

やられねぇよ‼」

そう言ってあたしは

部屋を飛び出した。

短時間でやれる相手なら

こんなに急ぐ必要はないのに

今回は

気持ちが焦るばかり。

落ち着くことなんて

簡単にはできない。