莉久はそれだけ言って、唯の手を引いて教室を出た。
教室に一人残された私は、呆然と涙を流していた。
莉久と唯は、つき合ってたの?
私は二股かけられてたの?
…違う。
莉久が唯に本気なわけない。
唯が莉久に言い寄ってるだけだ。
怒りが込み上げてきた。
ガラッ
「あれ!?麻実~まだ居たの?…て、泣いてるの?麻実?」
そう言って教室に入ってきたのは綾奈。
「綾…奈。唯がね、莉久にキス…してた…。」
「唯が!?麻実と莉久がつき合ってること知ってるのに…」
「うぅ…」
「麻実…。大丈夫だよ、莉久だって麻実が本気だから。」
「うん…ありがと…」
ガンッ
綾奈は唯の机を蹴った。
「私前から唯のこと好きじゃなかったんだよね。麻実が仲良いから私も仲良くしてたけど…」
私はそれを知っていた。
「ちょっと可愛いからって調子乗んな!」
「グスッ…綾奈…」
その夜、唯から電話が何回もきたが、1回もでなかった。
携帯の電源を落として、私は眠りについた。



