すると、 「こんにちはー」 この声、どこかで。 「よっ。昂希くん!あ、この子達体験入部の…」 「津田 杏ですぅ。昂希君、よろしくねぇ~」 つかさず杏が割り込んだ。 「…よろしく」 浅田君はだるそうに杏を見て言った。 あれ、なんか浅田君もいつもと違う。 いつも私に見せてくれるあの笑顔がない。 「あ、それとこの子が南 芽衣ちゃんね」 すると浅田君はバッと私のほうを見た。 「ょ、よろしく…」 私がそう言うと浅田君はにこっと笑って黒いケースを開けだした。