同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~

 三島さんの顔には、私の返答に対する失望の色がはっきりと出ていた。


 それが申し訳ないので、私は陸に関して少し説明する事にした。人の悪口って、出来れば言いたくないのだけど。


「定職に着いてないみたいで、親からお金を貰って遊び歩いてるみたいで……」


 おまけに陸は人妻に手を出してるわけで、言葉に出した事で、改めて陸のだらしなさに気付き、私は呆れると共に、悲しくなってしまった。


 俯き気味だった顔を上げて三島さんを見ると、彼は初めは怒った顔をしていたけど、次には悲しそうな、今にも泣きそうな顔に変わっていった。


 私は三島さんが気の毒になり、同時にヤバイと思った。思い詰めた三島さんが、奥さんや陸に、何かしてしまうのではないかと。


 それで私は思わず言ってしまった。

「私が何とかします」と。