同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~

「昨日の茶髪男、あ、いや、青い車を運転していた若者は、あなたのお知り合いですよね?」


 青い車を運転していた茶髪男と言えば、まぎれもなく陸の事だろう。この人、陸の事を調べてるのかな?


 “知りません”と言ってしまった方が無難かとも思ったけど、真相が知りたい気持ちもあって、


「え? それはまあ、はい。それが何か?」


 と言うと、


「彼の事を知りたいんです」


 と男は言った。やっぱりこの人、陸を調べてるんだ……


「いきなりそんな事を言われても困ります」


 そう言って男の出方を窺うと、男は私の予想外の事を言い始めた。


「確かにそうですよね。ところで、あなたは車の助手席に乗った女をご存じですか?」と。