同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~

 私がご飯を食べ終わっても、陸はまだ座っていた。なんで?


「あんたもお茶飲むの?」


「ああ、もらおうかな」


 陸と向かい合わせに無言でお茶をすすっていると、


「なんで機嫌悪いの?」


 と陸に聞かれた。


「別に……」


「俺に聞きたい事があるんじゃないのか?」


「ないわよ。自惚れないでくれる?」


 本当は昼間見た彼女の事を聞いてみたかったけど、聞いてもしょうがないと思った。ノロケられても嫌だし。


 陸といるのが堪えられなくなり、

「私、もう寝るから。電気消してよ?」

 と言って椅子から立ち上がったら、


「ちょっと待てよ」


 そう言って陸も立ち上がった。