同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~

「嘘ばっかり……。今日は三島さんの誕生日だって、私気付いちゃったんだからね」


「いや、三島もだけど、俺もなんだよ。証拠を見せてやるな?」


 そう言いながら陸はカード入れを取り出し、ゴールドの運転免許証を私に見せた。そこに表示された誕生日は、確かに今日だった。


「うそ! 出来すぎじゃない?」


「知るかよ。文句ならあっきーに言ってくれ」


「あっきーって、私? どういう事?」


「こっちの話。さてと、秋から何をもらおうかなあ」


「何もないわよ。急に言われても……」


「そうでもないんじゃないかな?」


 陸は私の肩を両手で持ち、例のグレーにもグリーンにも見える不思議な色の瞳で、ジッと私を見つめて言った。