同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~

「話し合いはうまく行ったみたいね?」


「ああ、うまく行ったよ」


「初めは殴り合いになりそうで、心配しちゃったわ」


「そうだな。話してみたらあいつ、結構いい奴だったよ」


「そう? 結衣さんと、仲直り出来るといいわね?」


「そうだな。大丈夫なんじゃないかな」


「帰ろうか?」


「おお」


 喫茶店を出て、歩き出すとすぐに陸は足を止めた。どうしたのかなと思って陸の顔を見上げたら、


「あのさ、今日って俺の誕生日なんだよね」


 と陸は言った。