陸は手提げ袋を引き寄せると、中から赤い包みを取り出して三島さんに渡していた。そう、あれは今朝、私が結衣さんから受け取ったたぶん手編みのセーターだ。それを受け取った三島さんは、目尻のあたりを押さえていた。
ああ、そうかあ。あれは結衣さんが三島さんのために編んだもので、つまり今日は三島さんの誕生日、って事なんだわ……
よかった、陸の誕生日が今日じゃなくて。
陸の誕生日っていつなんだろう。私は何をプレゼントしようかなあ……
手編みのセーターじゃ結衣さんと被るし、そもそも編み物って出来ないしね。オーソドックスに何か買ってプレゼントしようかな。でも、何にしよう……
定番のネクタイっていうのは、陸の場合は喜びそうもないし、うーん、困ったなあ……
陸達を観察するのも忘れ、そんな妄想に浸っていたら、陸と三島さんが同時に立ち上がっていた。気のせいか、二人とも晴れやかな表情に見える。
そして互いに会釈し合い、三島さんは店を出て行った。
ああ、そうかあ。あれは結衣さんが三島さんのために編んだもので、つまり今日は三島さんの誕生日、って事なんだわ……
よかった、陸の誕生日が今日じゃなくて。
陸の誕生日っていつなんだろう。私は何をプレゼントしようかなあ……
手編みのセーターじゃ結衣さんと被るし、そもそも編み物って出来ないしね。オーソドックスに何か買ってプレゼントしようかな。でも、何にしよう……
定番のネクタイっていうのは、陸の場合は喜びそうもないし、うーん、困ったなあ……
陸達を観察するのも忘れ、そんな妄想に浸っていたら、陸と三島さんが同時に立ち上がっていた。気のせいか、二人とも晴れやかな表情に見える。
そして互いに会釈し合い、三島さんは店を出て行った。



