同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~

 陸が言ってた、“勘違いしてるもう一人”って、三島さんの事だったのか……


 でも、ちょっと待って。冗談じゃないわよ!

 そんな修羅場にいたくない!


「わ、私はいない方が話がしやすいわね。先に帰るから」


 そう言って立ち上がろうとしたら、陸に腕を引かれてしまった。


「俺、三島の顔知らないから、いてくれよ」


「え? あ……それは大丈夫。向こうは陸の顔知ってるから。じゃあね」


「ちょっと待て。俺か三島が怪我したら、救急車を呼んでほしい。だからいてくれよ。な?」


「ん……じゃあ離れた所から見てるから。それならいいでしょ?」


「分かった」


「無茶しないでよ?」


「お、おお」


 私は少し離れた席に移動して、そこから様子を見る事にした。