同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~

 ハッとして声がした方を見ると、冬が部屋から顔を出してこっちを見ていた。


 私がそ知らぬ顔で冬の所に戻ると、冬は私の前に立ちふさがった。


「どいてよ」


「やめちゃうの?」


「何が?」


「秋姉、陸君の部屋に入ろうとしてたよね? やめちゃうの?」


「陸にちょっと話があったんだけど、今夜はやめとく」


「ふ~ん、話ねえ……」


 冬は私をバカにしたような顔でそう言った。


「何よ?」


「あたしの真似をしようとしたんでしょ?」