同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~

 私に不足してるもの?

「それって……色気!?」


 確かに冬の方が私よりよっぽど色気があると思う。それは認める。悔しいけど。でも、冬はまだ高校生なわけだし……


「あったり〜」

「あんたね……」

「冬! はしたない真似はしないで!」


 私が冬に説教しようとしたら、その前に珍しく夏姉が冬に怒鳴っていた。顔を真っ赤にして。


「はいはい。もう、二人とも大げさなんだから……。おやすみ」


 そう言って冬はキッチンを出て行った。


「まったく、誰に似たんだろ、あの子」


「だね? そう言えば春姉は、今夜も残業?」