「あ、暴れてやるからッ!!」 「は?」 「この部屋めちゃめちゃにしてやる!!」 おい。 超自己中だな。 小さな少女にそのような力があるとは思えない。 興奮気味の少女からは小犬みたいな唸り声が発せられる。 「う゛ぅ。しょうがないの!!」 「な、なにが?」 「もう行くとこないの!!」 何を言ってんだろう。 あるだろう? 帰るべき家が。 「親御さんも心配していると思うけど?」 馬鹿な俺は特に何も考えず、問う。 少女の顔が悲しそうに歪んだ。 .