ショッピングモールで、俺は結衣に安い服を買ってやった。Tシャツ、ヤッケ、ジーンズ、ソックス、そして靴だ。全て安物。と言っても、俺にとっては痛い出費だけどな。


 これも結衣への虐めになるだろう。いつも高そうなドレスを着るこの女にとって、上から下まで安物ずくしのこの格好は、かなり屈辱的なはずだ。


 さぞや堪えているかと思いきや……喜んでやがる!


 結衣は姿見に安物の服を着た自分の姿を映し、嬉しそうにクルクル回ったりしていた。残念だ。


 俺はそんな結衣の手を引くと、時々行く安いラーメン屋へ彼女を連れて行った。今日は余計な出費がかさんだから、ラーメンで我慢しろと。しかもチャーシューメンや五目ソバといったものでなく、一番安い醤油ラーメンを食えと言ってやった。


 いつも豪華な物ばかり食べるこの女には、今度こそ堪えるだろうと思ったのだが……


 美味しいとか言って、ニコニコしながらラーメンを食っていた。変わった女だ。