魔女の幸せ




「何よ!花荒らし姫!あんたなんて、威張る事しか出来なくて人に仕事ばかりさせて!」



文句を言う妖精だが、ジュリーには勿論聞こえない。



妖精達がざわめくのを聞きながら、アリアは「何でしょうか?」と答えた。



文句一つ言わないアリアに、妖精達は「アリア、言う事聞く事ないわ」と言うが、人間の世界では王や姫へ敬意を持つのが常識なのだ。



そんな常識も知らないなどとつまらない事で、ウィルの名誉を傷つけるなどあってはならない。





「私の靴を磨きなさい。さっき、庭を歩いていた時泥が付いたみたいなのよね~」



これじゃあ、ウィルに会いに行けないでしょ?と軽くドレスのスカートをつまんで自分のつま先を見せるジュリー。


ジュリーの綺麗な靴のつま先には、確かに泥が付いていた。

でもアリアには気にならない程度だ。この位なら毎日のように汚れる。
そんなに気にするなら何故泥があるような場所に居たのかが疑問だったが、お姫様の考える事は魔女のアリアにはわからない。