「ジュリー姫?」
「そう。隣のパールナ国のお姫様。年はウィル王子より少し年上だったと思う。
許嫁って訳では無いけど、頻繁にこの国へ王子に会いに来てるし、城内じゃジュリー姫がウィル王子の結婚候補ナンバー1じゃないかって言われてる」
ナーナの説明を聞きながら、2人を見下ろすアリア。
笑顔でウィルに話しかけるジュリーと、そんなジュリーに微笑みながら答えるウィルを見たら、
ナーナの言葉に納得する。
「まージュリー姫は、ウィル王子好きなのはバレバレね。
逆に王子は、公務以外ではパールナ国行かないみたいだから、社交辞令の笑顔だかわからないけどー」
ナーナは一通り説明し終わると、また本に向き直って作業の続きをし始めた。

