「そう言えば、アリア。さっきアリアの話し声がした気がしたんだけど…」
アンナは周りをキョロキョロしながらアリアに聞く。
「あ……えっと…妖精と話してたの」
こう話せば、大抵の人は気味悪がるが、アンナを含めこの城の人たちは大丈夫だと感じたので、正直に話した。
すると、アンナは手を胸のあたりでパンッと合わせると、目を輝かせた。
「素敵!アリアには妖精と話もできるのね!?」
アンナは妖精に興味あるようで、どんな妖精がいるのか沢山アリアに質問してきた。
その内、「アンナ~!」と、アンナの上司が彼女を呼ぶ声が遠くから響き、
アンナは急ぎ足で去って行った。
アンナを見送ってから、アリアも立ち上がり、建物に向かって歩き出す。

