「どうするんですか? これ」


「まだ明るいし、今からでも舞踏会には間に合うはずでしょ?
今から、あんたのお姉さん達が捨てたこのドレスの山で、新しいドレス作るから!」


「こんなもの、どうやって……」


「端切れくっつけた服着てるんだから、針と糸くらい使えるんでしょ?明るい色のパーツくっつけて、新しいドレス作るの!」


「そんな簡単にできるわけないじゃないですか!」


「もともとドレスだったものをリメイクするだけなんだから、大丈夫でしょ。
それに、やってもいないのに”できるわけない”なんて、あたし、そーゆーの一番嫌いなの」


「……」


「お姉さん達のドレスと髪型選んでるそのセンス、自分のために活かさなくてどうするってゆーの?」


「自分のため、ですか?」


「そう! わかったら、先に早くこれ着て!
色も明るくて綺麗だから、とりあえずベースはこれでいくよ!」


「は、はいっ!」