「さむーい」


冬に入り、いよいよ寒さが本格的になってきた。体を震わせながらエアコンの
スイッチを入れてキッチンに立つ。

今日は終業式。

これが終わったら明日から冬休み。三年生もなれば進路でバタバタ忙しくなる
んだろうけれど。特別に何もない限り、わたしたちはそのまま大学までエスカレーター
式だし。

わたしも、本宮君も同じ大学に進学する。


さて今朝の朝食は何を作ろうかな


冷蔵庫から適当にウィンナーと卵を取り出す。
昨日茹でたブロッコリーもあるし、あとは味噌汁かな?


頭の中で献立を考えいていると、後ろから大きくあくびをする声が
聞こえた。


「あれ?航ちゃんおはよう」

「おう、おはよう」


いつもと変わらない朝。

わたしと航ちゃんは、あれから何事もなく普通に共同生活をしている。


「今朝は早いね」

「朝から会議あるからな、用意で大変なんだ」

「そっか。朝ご飯はいる?」

「うん、食べる」

「了解」